しずるさんと偏屈な死者たち

夕方に起きてから、稲毛サティに買い物に出かけた。ターゲットは、スポーツバッグとキッチンスケールと食材。でも、スポーツ用品のスペースにはテニス用の物しかなく、キッチンスケールは良いと思った製品にピンク色の在庫しかなく、断念。物欲を満たすために、本を買って、サイゼリヤでドリンクバーで粘りつつ読破。食材は、半額の大根とキャベツとエビ、3割引のイカ、豆腐、豚肉、万能ネギ、しいたけ、ちりめんじゃこ、お好み焼き粉、を買って帰った。
今日の本は、上遠野浩平の「しずるさんと偏屈な死者たち」。未知の病でずっと入院しているしずるさんが、いつもお見舞いに来てくれるよーちゃんが持って来る異常な事件の記事を読んで、ベッドの上から動かずに推理・解決してしまうという話。俺は、上遠野さんのブギーポップに感動してから色々と読んでいるが、富士見ミステリー文庫から出しているとは知らなかった。以前、稲毛サティで見付けた時には新刊なのだと思うだけで買わなかったが、後で探しても見つからなかった。それは、電撃文庫富士見ファンタジア文庫しか見てなかったから。確かに、上遠野さんの文章なら、他の萌えライトノベル作家よりミステリーに向いていると思う。それでも、以前読んだ森博嗣の「笑わない数学者」よりはずっとライトだけど。感想を一言で言うなら、上手い。トリックそのものは別として、物語も文章もとても良くまとまっていると思う。短編4話の構成だが、それぞれの展開もまとめ方も違って飽きさせない。特に、誰の視点での物語なのか、は小説として書き方が面白い。ブギーポップパラドックス「ハートレス・レッド」にもあったが、「しずるさんと幽霊犬」の犬の視点での描写は俺好み。最近は、日日日の「蟲と眼球とテディベア」のインパクトが強くそれを引きずっているが、久々に本来の俺が好きなタイプの小説を読めた。