ひぐらしのなく頃に解 祭囃し編

何はともあれ、作った側も受け取った側も、「お疲れ様でした」と。子細はどうあれ、良い作品群だったと思うし、今回も良い作品だったと思いますよ。
プレイ時間は、16時間。長い…んだろうが、この作品になら相応しい時間かも。
序盤、三四の過去については、まぁそんくらいのドラマはあるよねぇくらい。コミケカタログのサークルカットが「123→34」だったし、皆殺し編でのたうった後なので、動揺はナシで。
中盤、かけらあそび、世界というピースを当てはめていくジグソーパズル。俺は、やってる最中にプレステのSerial experiments Lainが思い浮かんだ。竜騎士07さんの創作した世界の広さに感動しながらも、システム的にやっていることはLainの方が圧倒的に先進性が高いというか俺の心を魅了してはなさないというか。いや、うん、はい。技術として、俺がたどり着きたい地点を例示された気分。死ぬまでに、ここには絶対に追いこしてやる。
終盤、やっとこ本編。まず、脱力。前回のやるせない怒りをそれでも予想外とするなら、今回は想定外も想定外。俺なりに考えた最高の未来は、一瞬にしてまたもや前提条件から覆された。転校生かぁ、…萎えるわぁ。トイレ休憩と食事(?)を余儀なくされた。いや、心が折れたよ。またしても、こいつか、と。
心を持ち直してからは、エンターテインメントとして楽しめた。うはは、キャラ萌え、シチュ萌えのてんこ盛り。全キャラに1回は見せ場を持って来るとは思っていたけど、まさか2回、いやいや3回と、事ある毎に大興奮。入江所長を車に乗せて危険を察知したらまずは尾行確認、で暗闇の中で中学生の少女とサブマシンガンでツーマンセル、死んだかと思いきや戦闘職相手に反撃、敵陣に入ってからは「散辰」こと散弾銃の辰由の怒号とショットガンのスラッグショット、しまいにゃスナイパーライフルと来たもんだ。葛西辰由、最っ高。他にも、一度は捕まってしまうしょんぼりな富竹も、実は強靱な精神力と射撃の腕。赤坂の反則的な空手の強さ。大石の柔道も無論健在。小此木なんか立ち絵まで出ちゃっての活躍。ここだけ読むと、男性しか出てないな。や、女性陣も良かったよ…えっと、「いい女は死なない」とか。
今思い出したけど、鑑識の前を守っていた熊ちゃんは、どうなったんだ?
ちなみに、村境で構えていた対戦車砲PRG-7は、作中だとすげぇ兵器のような描写だけど、威力はさておき構造は本体と弾頭を合わせて1mの10kgといった程度。子どもが片手で持てるのに、威力は重装甲じゃない戦車には風穴が空いてしまう所がすげぇっちゃすげぇ武器。